【モラハラ夫との離婚】交渉を有利に進めるためのアドバイス
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【弁護士と探偵の活用方法】離婚前に知っておきたい知識・準備編~

近年、モラハラを理由とした離婚が増えてきています。しかし、感情のまま離婚の手続きを進めてしまうと、経済的な負担によって離婚後の生活が不安定になるなどの問題に直面してしまいます。ここでは、モラハラ夫の特徴や妻が受ける影響などを踏まえた上で、離婚を有利にすすめ幸せな生活を取り戻すために抑えおきたいことを詳しくお話していきます。
もくじ
1.夫のモラハラ行為とは?妻を怒鳴る・脅かす・あざ笑うなど
2.【モラハラな夫との離婚】協議より調停や裁判の方がスムーズ
3.有利に離婚するためには、動画や音声などモラハラの証拠を集める
4.親権の獲得には、離婚原因であるモラハラ夫よりも妻が有利
5.モラハラ離婚について弁護士に相談する3つのメリット
6.モラハラによる慰謝料・養育費など離婚に伴う費用について
7.まとめ
夫のモラハラ行為とは?妻を怒鳴る・脅かす・あざ笑うなど
モラハラとは何でしょうか。まずは、言葉の意味やモラハラ夫の特徴について解説します。モラハラは正式名称をモラル・ハラスメントといい、モラル(道徳)による精神的な暴力や嫌がらせを指します。夫のモラハラは妻が精神的な苦痛を受けたとしても、外傷がある訳ではない分、DVなどの暴力と比較するとわかりにくいと言えます。
判断が難しいモラハラには、裁判などで認定されるモラハラの定義があります。どのような行為が該当するのか見てみましょう。
モラハラの定義
モラハラは上記のような相手を見下したり蔑む(さげすむ)言葉を投げかけたり、夫からの言葉でショックを受ける妻を失笑するという行為など。これとは逆に、一つ屋根の下で暮らしているにも関わらず完全に無視することも含まれます。また、妻の些細な失敗に対して執拗にダメ出ししたり、怒鳴ったり脅すこともモラハラ行為です。
モラハラ夫の特徴
モラハラ夫の特徴は3つあります。まずは、身勝手なことです。外面がよく妻以外には良い人を装っていることが多いと言われています。そのため、モラハラされる妻は夫の言動を1人で悩むことになりがちです。また、自尊心が強いため、自分は特別な人間だと思っていて優越感に浸ることで安心感を得ている特徴もあります。
ほかにも、特別扱いを強要したり、見下した言動をすることで自尊心を保とうとします。逆な言い方をすると、自尊心を保つために妻を批判したり軽蔑したりするということでもあります。
モラハラ被害の症状とは
日常的にモラハラを受ける妻には、いくつかの症状が現れてきます。どのような症状があるのか具体例を挙げて説明します。
夫から高圧的に指摘されたり無視され続けるなどの行為によって、妻は徐々に自信を失い自分で物事を正しく決断することが出来なくなります。その結果、モラハラ夫と妻の関係は、支配と服従の関係になってしまうのです。
また、理不尽な指摘や恫喝の繰り返しで、「こんなダメな自分のせいで夫に迷惑をかけている・夫を不愉快にしている」と、次第に妻は大きな罪悪感や劣等感を持つようになります。そして徐々に、夫の言動がモラハラ行為であることも認識できなくなるのです。
ほかにも、夫の声を聞いただけで動悸や頭痛・胃痛がしたり、眠れなくなるという明らかな身体的な症状も現れてきます。体調悪化に気付いて内科や消化器科などを受診しても、その原因はモラハラによるストレスなので身体の不調は日常的に続きます。
【モラハラな夫との離婚】協議より調停や裁判の方がスムーズ
モラハラ夫との離婚生活は、妻の心を支配するだけに留まらず、身体までむしばんでしまいます。暗黒の生活を長く続けるメリットは何1つないと断言してもよいでしょう。モラハラ加害者である夫との離婚を決意したら、準備することはたくさんあります。
ここからは、離婚に向けてあなたがすべきことを詳しくお話ししていきます。まずは、離婚するための手続きについてです。離婚の種類は大きく分けて4つあります。
協議離婚
まずは、協議離婚の手続きをスタートするのが一般的です。協議離婚は双方の合意だけで離婚できる最も手軽な方法です。夫との話し合いがスムーズに行えれば離婚の手続きはスピーディに進みます。
調停離婚
夫の合意が得られず協議離婚の話し合いが進まない場合には、調停離婚の手続きを検討しましょう。調停離婚はまず、家庭裁判所に申し立てをします。調停委員が双方の話を聞き、お互いの意見を調整します。これにより、合意が得られると調停離婚が成立となります。
審判離婚
審判離婚では家庭裁判所が離婚の審判を下します。しかし、2週間以内に異議の申し立てがあると、審判の効力はなくなり離婚成立とはならないので裁判離婚を検討することになります。
裁判離婚
最終的な方法は裁判離婚です。裁判所に訴訟提起をして裁判で離婚請求をする方法です。裁判では離婚理由を明確することが求められます。そのため、夫からモラハラを受けていた事実と、それによる被害などを証拠として提出する必要があります。
離婚の手続きをすすめるにあたっては、大きな問題点があります。それは、夫との話し合いです。大声や暴言で相手を萎縮させ、自分の思い通りに事を進めようとする夫に、妻が怯えて相手の言いなりになってしまうと離婚を断念することになってしまいます。
妻を支配してきたモラハラ夫と冷静な話し合いを行う時は、弁護士などに相談しましょう。法律に詳しい第三者を交えることで冷静に話し合いを進めることが可能になります。また、協議離婚ではなく調停離婚から検討する方法も調停委員などが間に入ってくれるので、離婚手続きの負担が軽減できます。
有利に離婚するためには、動画や音声などモラハラの証拠を集める
裁判を行うことになった場合、重要になるのがモラハラの証拠です。モラハラの実態をわかりやすく証明しなければなりません。とはいえ、DVとは違い外傷が残らない上、モラハラの多くは家庭内で行われるので、有効な証拠集めはそう簡単ではありません。少しでも有利な立場で裁判に臨むためには、早い段階から確実な証拠をしっかり残しておくことが大切です。
では、どんなものが対象となるのでしょうか?残しておくべきモラハラの証拠について詳しくご紹介します。
動画や音声
モラハラ夫から浴びせられた暴言を録音した音声データや映像です。音声データは有効な証拠となるので、ICレコーダーなどを準備しておくといいでしょう。証拠を残す際に重要なのが、相手がこちらを侮辱、批難する内容や頻度が異常であることを、第三者から見て分かるようにしておくことです。そのため、音声や動画は鮮明でないといけません。
警察などへの相談記録
警察や専門の施設へ相談した場合、通常「相談カード」が作成されます。これには、相談者の指名・関係・相談内容・措置内容などが記録され、モラハラの証拠になります。相談カードは警察などで保管されるので、手元にコピーを残しておきましょう。
診断記録
モラハラによって体調不良や精神不安定になった場合は、診断書などの医療記録を残しましょう。受診のときにはモラハラ被害に遭っていることを医師に必ず伝えてください。モラハラの影響があると医師が判断した場合には、カルテに記載されるのでこれも確実な証拠となります。
日記やメモ
夫が言い放った暴言や無視などの行為を、メモや日記に残すことも有効です。モラハラ行為はできるだけ細かく記録し、日時もしっかりと記入しておきましょう。
親権の獲得には、離婚原因であるモラハラ夫よりも妻が有利
離婚を決意する時に、大きな課題となるのが子どもに関連した問題です。モラハラしていた夫が「離婚してもいいが、子供はもらう」と言い放ち、親権を主張するケースは少なくありません。育児に参加してこなかった夫が強引に親権を取ろうとしたり、親権を意識して急に子供と接触するようになることもあります。
親権とは子供を育てながら財産を管理する権利です。親権は基本的に夫婦の話し合いによって決めますが、決まらない場合は家庭裁判所が判断することになります。育児に参加してこなかったモラハラ夫が親権を主張したとしても、離婚後に一人で子供を育てられるかは疑問ですし、人間性から判断しても子供を養育することは不可能でしょう。
実際、厚生省の調査データによると結果は以下の通りです。
このように母親である妻が親権者になることが圧倒的に多いのが現状です。親権を決定する際の判断基準は主に以下の通りです。
このように親権は、親や子に関する色々な要素を総合的に評価して決定されます。つまり、夫のような経済力がなくても、子供への愛情や母子関係が安定していれば、妻が親権を得ることは十分可能なのです。
例え「お前なんかに子供は育てられない」などと夫に責め立てられたとしても、あなたに子供をしっかり育てていく決意があるなら、親権を簡単に諦めてはなりません。
モラハラ離婚について弁護士に相談する3つのメリット
離婚を進める上で必要とされるのが法律に関する知識です。妻が一方的にモラハラを訴えるだけでは状況を理解してもらえず、単なる夫婦喧嘩だと思われたり、夫の主張が通ってしまうことさえあります。モラハラの事実を明確に説明する事は素人にとって、そう簡単ではありません。
夫の言いなりにならないためには、弁護士に離婚の相談をするのが有効です。ここでは、弁護士に離婚相談するメリットを挙げます。
弁護士に相談するメリット
弁護士の存在は調停離婚や裁判の場でも、非常に頼りになります。その理由は、調停委員や裁判官はあくまで中立の立場だからです。法律の専門家である弁護士ならば、より正確に被害状況を伝えることができます。また、証拠集めの必要性など、事前に準備するべき事のアドバイスを受けることもできます。
ほかにも、弁護士に代理人になってもらうことで自分の代わりに離婚交渉をしてもらったり、調停に出席してもらうことも可能です。弁護士に相談をするときは、離婚問題に詳しく、モラハラ夫との離婚案件に実績がある弁護士を選びましょう。
弁護士事務所は探偵会社と提携しているところもあります。実は、モラハラ夫は浮気をしているパターンが少なくないともいわれています。その理由は、浮気する夫とモラハラ夫の特徴が類似していたり、浮気がモラハラ行為のきっかけになるケースがあるからです。
モラハラ夫が浮気をしている場合には、妻はより有利な条件で離婚することが可能です。ただし、確実な浮気の証拠も提出することが前提です。このような場合は浮気の証拠を得る上でも、探偵会社と提携している弁護士に相談すると、離婚の手続きがよりスムーズになります。
モラハラによる慰謝料・養育費など離婚に伴う費用について
離婚に関する交渉中、相手は勝手な言動を押し付けてくることが考えられますが、お金の問題は特に毅然とした態度で臨む必要があります。ここでは、離婚に関するお金についてお話します。
慰謝料
共働きだった夫が妻に対して慰謝料を要求することは珍しくはありません。これは離婚を回避するための夫の言い分です。慰謝料が払えないなら離婚には応じないと主張することで、妻が離婚を諦めるように仕向けます。モラハラ夫から一刻も早く逃れたい一心で慰謝料を払おうとする妻もいますが、これは間違いです。
離婚の慰謝料とは、離婚の原因を作った側が支払うもの。つまり、モラハラ被害を受けた妻ではなく支払うべきなのは夫です。このような要求には、法律の知識を持っている弁護士に相談して適切に対処しましょう。
財産分与
自動車やマイホームなどの共有財産がある場合は、財産分与を請求することができます。財産分与とは結婚した二人がこれまでの生活で築いた財産を分け合うこと。共働きではなく妻が専業主婦だった場合でも、結婚期間中に夫が稼いだお金の分与を求めることができます。
「離婚さえできればお金はいらない」などと考えずに、離婚後の生活を立て直すためにも財産分与は行いましょう。
養育費
妻が親権者となった場合は、夫に養育費を請求することができます。モラハラ夫が養育費の支払いを拒絶する場合は、子供の将来にも関わる大切なお金なので法的な手続きを通して支払いを認めさせましょう。また、離婚後しばらくして夫が支払わなくなった場合には、強制執行として財産や給料を差し押さえることもできます。
弁護士費用
弁護士に離婚の手続きを依頼するには費用がかかります。その際、費用面で不安がある場合には法テラスを利用しましょう。法テラスとはお得な料金で弁護士を紹介してもらえる国の機関。一時的に弁護士費用を立替てくれる仕組みも用意されているので必要な場合は利用しましょう。
まとめ
モラハラ夫との離婚は交渉段階だけでなく、嫌がらせ行為を受けるなどして離婚後も悩まされるケースが少なくありません。例えば、自宅や職場に押しかけてきたり、執拗なメールやLINEを送ってくるといったストーカーまがいの行動などです。
そのためにも、モラハラ夫との離婚交渉は弁護士を通して行うと有利で安心です。それは、自分と子供の明るい将来を守ることにも繋がります。次の記事では、弁護士に離婚相談するメリットについて詳しく紹介されています。弁護士費用についても触れていますので参考になって下さい。












