【離婚調停の準備や流れ】当日に必要な持ち物や服装、注意点を徹底解説
公開日:
: 最終更新日:2018/03/19:
離婚調停を有利に進めるコツ

離婚調停をできるだけ滞りなく進めるためには、必要な書類、手続きの方法や場所、時間や心構えなど、知っておかなければならないことがたくさんあります。事前にしっかりと準備を整えておきましょう。
もくじ
1.離婚調停する場所は?管轄する家庭裁判所は相手の居住地
2.離婚調停の申し立てはいつできる?裁判所が開かれる曜日と時間
3.離婚調停の流れと期間はどのくらいかかる?長引く場合とは
4.離婚調停当日までに準備しておくべき持ち物リストを紹介
5.離婚調停で裁判所に行く時の服装は?押さえておきたい注意点
6.【気になる離婚調停の費用】最低限必要な金額は5,000円程度
7.調停員とはどんな人?離婚調停で調停員に必ず聞かれること
8.離婚調停に弁護士を立てることは必要?弁護士費用の相場
9.まとめ
離婚調停する場所は?管轄する家庭裁判所は相手の居住地
離婚調停が行われるのは、家庭裁判所の本庁、支部、出張所です。ただし、どこの裁判所でもよいというわけではありません。裁判所にはそれぞれに定められた管轄があります。そのため離婚調停の場合、原則的には相手方の居住する地域を管轄する家庭裁判所に申立を行うことになるのです。
例えば、申立人(調停を申立てる人)が現在東京都墨田区に居住していて、相手方は大阪府大阪市中央区に居住している場合は、大阪市中央区を管轄している家庭裁判所に申立を行うことになります。
相手方の居住地を管轄する裁判所は、裁判所のホームページから確認してください。相手方から書面で合意を得ることができれば、それ以外の場所、先の例でいえば中間地点となる愛知県名古屋市の裁判所で申立を行うことも可能です。
また、幼い子供を抱えていたり、介護をしなければならない病人いたりするなどの事情がある場合には、家庭裁判所に上申書を提出することができます。家庭裁判所が必要と認めれば、申立人の居住する地域を管轄する家庭裁判所で申立を行うことができるのです。
このほか、相手方が受刑中など特殊な事情のある場合には、裁判所以外の場所での申立が認められています。
離婚調停の申し立てはいつできる?裁判所が開かれる曜日と時間
家庭裁判所は、土日祝、年末年始(12月29日から1月3日)を除き開いているため、平日の日中なら申立可能です。ただし、電話の受付時間、申立受付(家事手続受付)、申立手続案内(家事手続案内)の時間はそれぞれで異なることに注意してください。
また、裁判所によっては、特定の曜日に限り夜間の受付を行っている場合もあります。前もって確認しておきましょう。時間がとりにくい場合には、郵送で申立書を提出することも可能です。
離婚調停が行われる曜日と、担当裁判官の担当する曜日がその裁判所により定められているため、離婚調停が行われる日は限られています。その他、裁判官の休暇中には調停は行われません。夏季には裁判官も交代で夏休みをとるため、調停を行う季節にも注意が必要です。
調停時間は、午前は9時30分から12時ごろまで、午後は1時30分から4時までが一般的ですが、場合により午後5時前後まで伸びることもあります。
離婚調停の流れと期間はどのくらいかかる?長引く場合とは
申立手続き後、調停の初回期日について家庭裁判所から日程調整のための連絡が入ります。ここで家庭裁判所と日程のすり合わせを行い、第1回調停の期日が決定されるのです。
その後、2週間程度で申立人と相手方それぞれに調停期日呼出状が届けられます。婚姻費用(生活費)分担請求調停を同時に申立てた場合は、同じ日時となり、そちらの分の呼出状も同時となるのです。
ここで一つ気を付けたいことがあります。それは調停の呼出状は、裁判の特別送達とは異なり、普通郵便で配達されるということです。差出人名が裁判官の個人名になっていることもあるため、他の郵便物に紛れて見逃してしまうことがないようにしてください。
同居の家族がいる場合には、当事者がすぐ確認できるような形で保管してもらうよう、前もってお願いしておきましょう。
申立から第1回の調停期日までは、通常1ヶ月程度となりますが、申立てた裁判所で取り扱っている件数が多い場合はもっと先になることもあります。東京などの大都市圏では、長い場合2ヶ月程度の期間となることも珍しくありません。
また、申立が年度末や年度初め、大型連休などにかかってしまうと、裁判官や書記官、調停委員の移動や休暇と重なるため、期間が長くなることがあるのです。本来の管轄以外の家庭裁判所に調停を申立てたときにも、相手方の合意が得られるまでの時間がかかるため、第1回の調停期日まで長期間となることがあります。
離婚調停当日までに準備しておくべき持ち物リストを紹介
調停で必要になるもの、準備しておいた方がよいものは次の通りです。
・調停の事件番号の控え
呼出状には自分が関わる調停の事件番号が記載されています。裁判所員に尋ねられた時、正確に伝えられるように準備しておいてください。
・身分証明書
本人確認を求められた場合に備え、身分証明書を用意しておきましょう。
・裁判所に提出した書類のコピー
申立書など、裁判所に提出した書類のコピーを揃えておくことも大事です。書類に記載された内容について説明を求められることがあるので、すぐに答えられるよう、整理しておいてください。
・ペンとメモ帳などの筆記具
調停では録音や録画は認められていません。そのため、ペンとメモ帳などの筆記具は必須となります。
・携帯電話や本
その他にあると良いものは、携帯電話と本などです。調停では相手方と交代で、調停委員に話を聞いてもらうことになります。相手方の時間が1時間以上かかることもよくあるため、ある程度時間を潰せる手段があると便利です。
・印鑑と口座番号
調停が終盤に差し掛かっているときには、その場で書類を提出したり、金銭の振り込み手続きが行われたりということもあります。印鑑と口座番号を準備しておきましょう。
離婚調停で裁判所に行く時の服装は?押さえておきたい注意点
当日はあらかじめ日時と場所をしっかりと確認し、遅刻することのないよう心がけてください。相手方に現在の住所を伏せている場合には、交通手段などにも気を配り、知られることのないよう注意しましょう。
服装は普段着かビジネス用のものにし、身だしなみを整えておきます。気を遣い過ぎて、高級品やブランド品を身に付けないようにしましょう。服装や持ち物から経済的にかなりの余裕があると判断されると、養育費の交渉などに不利に働くことになります。
原則として本人と代理人(弁護士)以外の人は、調停室に入ることが認められていません。ただし、控室までなら付添いが許可されています。調停室に入るまでの間に、相手方と顔を合わせることに不安がある人は、控室まで同行してもらってください。
裁判所には託児用の設備がありませんので、小さな子供がいる人は親族など信頼のできる人に預かってもらい、調停に臨むことになります。付添人が子供の面倒を見てくれるなら、控室で待たせておくことも可能です。
【気になる離婚調停の費用】最低限必要な金額は5,000円程度
離婚調停で気になることの一つが費用です。離婚調停の申立には、1,200円の手数料がかかります(2018年現在)。これが必要になるのは一度きりで、その後何度同じ事件で調停が行われても追加で請求されることはありません。
申立書に金額分の収入印紙を添付して納付してください。婚姻費用分担請求調停を同時に申立てる場合には、別途1,200円の納付が必要です。
次に、裁判所が相手方に郵便物を送付するための費用を予納します。通常800円程度の切手で納付しますが、裁判所によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
調停には戸籍謄本、住民票、所得証明書などが必要になります。戸籍謄本の発行手数料は全国で一律450円ですが、遠方から取り寄せる場合には別途手数料や郵送費が必要です。住民票の発行手数料は市町村により異なります。収入印紙と切手は、郵便局の他、一部コンビニや裁判所内の売店でも購入可能です。
この他にかかる費用としては、各書類や調停記録のコピー代、裁判所への往復交通費があります。遠方の裁判所で申立を行った場合、多額の交通費がかかることに注意してください。
また、離婚調停成立後には、調停証書を取得するための費用がかかります。離婚届の提出、年金分割手続には調停調書謄本(省略謄本)が必要です。この発行には1枚につき150円分の収入印紙を納付します。
この他、調停で合意した支払いを相手方が行わないなどの場合、強制執行のために調停調書正本の送達手続きを行わなくてはなりません。送達費用は1,000円強程度です。
ここまでの費用をまとめると、調停には書類の申立や書類の発行手数料として、5,000円前後が最低限必要となります。ただし、これは申立から調停の場での答弁や相手方との交渉、その後の処理まですべてを自分自身で行った場合です。弁護士に依頼する場合には、依頼料や成功報酬が必要になります。
調停員とはどんな人?離婚調停で調停員に必ず聞かれること
離婚調停では、裁判所の調停委員が申立人と相手方との間に立ってそれぞれの言い分を聞き、調整しながら調停を進めていきます。調停委員は非常勤の裁判所職員です。男女それぞれ1名ずつの2人から成り、既定の資格に従って最高裁判所が任命します。
調停委員の資格を有するとされているのは、弁護士 、有益な専門的知識や経験を持つ者、社会生活上で豊富な知識や経験のある、人格識見の高い者です。このため、調停委員は必ずしも法律の専門家というわけではありません。
担当裁判官は基本的に調停の場に立ち会うことはなく、調停委員からの報告に基づいて評議し、調停の方向などを判断し、決定します。調停が順調であれば成立に向けて進めていきますが、双方の主張が対立し、進展が難しい場合には不成立に向けて進めるのです。
調停委員が必ずする質問としては、次のようなものがあります。結婚から離婚に至るまでの経緯、離婚を決意するに至った理由、現在の夫婦の生活状況、関係修復の可能性の有無、親権や養育費、財産分与や慰謝料などに対するそれぞれの考えです。
調停を有利に進めていくための注意点
調停を進めていくためには、これらについて簡潔にまとめ、はっきりと述べる必要があります。場合によっては言いづらい事情なども話さなくてはなりません。しかし包み隠さず自分の意見を述べ、離婚の意思をしっかりと伝えることが大切なのです。
あらかじめ、これまでの経緯を一度紙に書きだすなどして整理し、これらの質問についての返答をよく考えてまとめて置きましょう。具体的に事情を把握することができれば、調停委員の気持ちを動かし、有利に調停を進める可能性がでてきます。
夫婦関係の修復に努力したが、このような事情でどうしても無理だったと理解し、納得してもらうことが大事なのです。離婚の条件についても、遠慮せず自分の要求を告げてください。
離婚調停に弁護士を立てることは必要?弁護士費用の相場
親権をどうしたいのか、慰謝料や養育費はどれだけ欲しいのかといった事柄についても、はっきりとした返答や金額を示すことで、意思の固さを示すことができます。しかし、この意思の固さを示すということそのものが、調停の場においてはしばしば難しい問題となるのです。
気の優しい人は途中で気力が続かなくなってしまったり、相手の言葉や態度に気圧されたり、翻弄されたりといったことが起こりがちになります。相手方が話術に長けているなどが原因で、調停の流れが相手にばかり向くといった事態に陥ることもあるのです。
この他、離婚の条件が複雑であったり、法律上の難しい問題を含んでいたりという場合には、専門的な知識が必要になり、一人では太刀打ちできない場面も出てきます。
離婚調停で成立した条件(調停条項)は、裁判の判決と同じだけの強い効力を持っているため、一度成立してしまえば後から条件を変えることはできません。そのため、困難な事態が想定されたり、相手方が弁護士を立てていたりといった場合には、こちらも弁護士を立てることが無難です。
また、調停の成立は相手方次第であり、長期に及ぶことも珍しくありません。健康状態に不安がある人や、再婚を予定している人も、弁護士を立てた方がスピーディーな解決が期待できます。相手方とできるだけ顔を合わせたくない事情がある場合にも、弁護士を立てることで苦痛を軽減できるのです。
弁護士費用の具体的な金額はそれぞれの弁護士により異なります。弁護士事務所のホームページの料金表や、事前の相談で確認してください。
相談は無料、依頼となった場合には最初に着手金を支払い、調停が成立した場合に報奨金を支払うのが一般的です。着手金、報奨金とも30万円から40万円が大体の相場ですが、慰謝料や財産分与などが相手方から支払われた場合は金額に応じて加算されます。
この他に日当や交通費、実費が必要です。かなりの額が必要になりますが、弁護士事務所によっては分割払いの相談にも応じてくれます。離婚調停には精神的にも金銭的にも少なくない負担がかかりますが、自分に必要な条件を見極め、悔いのない調停成立を目指しましょう。












