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「元気シニアへのビジネス提案の新視点シリーズ」は日本元気シニア総研代表の富田眞司がシニアで起きているさまざまな現象や調査データを取り上げ分析し、そのことに対してシニアビジネス提案ができないか、その可能性を提案するものです。73歳のリアルシニア目線と、マーケティングプランナー目線から新視点の提案を行うものです。

第7回 世代別シニア分析 4.「戦前シニア」

戦前シニア層とは、78歳から87歳ぐらいの人たちです。つらい戦争を体験した人たちです。ものがない戦時中を経験しているため、倹約思考が高く、節約志向も高い人たちです。亭主関白な家庭も多いのも特徴です。一方で、75歳以上になると後期高齢者と言われ、体調に不具合いを訴える人が増え、医療費が急増する世代です。体調が悪ければ、行動範囲も狭くなり、旅行やグルメなどの楽しみもなくなり人もいます。
その特徴は下記の通りです。

●倹約家が多い
●健康格差が大きい
●亭主関白だが、男性は寿命が短く、比較的元気な老女も多い
●遺産相続問題が起きる
●IT機器を使えない
●おれおれ詐欺にかかる

では、ここの特徴を見てみましょう。

倹約家が多い

戦争体験者の方は、ものがない、つらい体験をされています。清貧な思想をお持ちの方もおられます。倹約家の方が多く、あまり、無駄遣いはしません。

健康格差がある

まさに、後期高齢者に入る人たちです。体に不自由を感じ始める世代です。病気がちな人もいます。自分で歩くことができなくなれば、車椅子が必要になり、やがて要介護者になります。介護市場が活性化する年代です。

亭主関白だが、男性の寿命が短く、比較的元気な老女も多い

亭主関白ですが男性は80歳寿命の時期にあたり、逝去される方も、増えてまいります。その結果、亭主を亡くし、未亡人女性が増えてきます。女性は元気な人も多いのも特徴です。
男性は奥さんが亡くなると、2年くらいで自分も亡くなる人が多いのに対して、女性は亭主が亡くなると、元気になり、10年以上も生きられるといいます。

遺産相続問題が起きる

亡くなる方が増えると、葬儀、墓や、遺産相続問題も起きてきます。相続税が改正され、これまでより多くの方が、遺産相続税の対象になります。いわゆる、終活が盛んになります。トラブルを未然に防ぐには、早めにエンディングノートを書いておくのも方法です。

IT機器が使えない

総務省「平成24年通信利用動向調査」によれば、80歳台以上の方で、パソコンが使える方は、わずかに25.7%です。ITが普及したのは2000年以降で15年足らずで急速に普及しました。この世代の方々は、その時にはすでに高齢者になっている方が多く、特別に習うか、興味をもち、趣味でパソコンを習わない限り、なかなか使いこなせない世代です。例えば、銀行で自動振込み機が使えない、シニアが多いのもこの世代です。情報は、テレビ、新聞などからになり、さらに、同窓会などの連絡は、電話や郵便になります。

おれおれ詐欺にかかる

戦中シニアにも共通していますが、「耳が遠い。ITが使いこなせない。情報が伝わらない。」などの悪条件がかさなり、おれおれ詐欺にかかる人がいまだに増え続けていす。嘆かわしいことですね。

★ビジネスへの活用提案

1. 健康の分かれ目、ターゲットを明確にしてビジネス展開を行う
体力に無理がきかないこの世代、「健康」と「近場」がビジネスのテーマになります。健康では、元気なシニアと、介護シニアの分かれ道になります。健康なシニアはまだまだ元気で、これまでどおりの活躍を継続する人もいます。裕福な人たちは、ビジネスクラスでの旅行、クルーズなども楽しめます。一方で体力が衰え、要介護になる方もおられます。要介護になれば、近場での体操、散歩、健康クラブ、近場での同窓会などがキーワードになります。

2. 男性は自分史、女性はエンディングノートへの関心・興味が高まる
気力があるうちは、男性は自分史を書き、過去の栄光を振り返り、そこから、これからどう生きるかを模索するといいでしょう。女性は終末をどう生きるか、子供、孫に残す言葉、延命治療への意思表示、遺言の意思表示など、エンディングノートへの関心が高まります。

3. ターゲットを絞り、元気な女性を狙う
男性は寿命を全うする時期で、元気ではない人が多く、一方、女性は寿命が近いとは言え、まだまだ元気な人もいます。特に、未亡人となった女性は元気です。とある女性麻雀教室にうかがったことがありますが、亭主を亡くし、元気な女性がたくさんおられました。こんなところにビジネスチャンスがあります。