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「元気シニアへのビジネス提案の新視点シリーズ」は日本元気シニア総研代表の富田眞司がシニアで起きているさまざまな現象や調査データを取り上げ分析し、そのことに対してシニアビジネス提案ができないか、その可能性を提案するものです。73歳のリアルシニア目線と、マーケティングプランナー目線から新視点の提案を行うものです。

第10回 人は老いを何で判断するか、姿勢、顔、肌、しわ、眼力……

筆者は日本元気シニア総研 顧問をしている関係で、シニアの方たちとお目にかかる機会が増えてきました。そのとき、初対面でこの方は何歳なのかと、ふと思ったりします。気になってお話のついでに、お年をお聞きします。多くの方は、私が想像しているより、若い方でした。皆さん、外見では人の年齢分かりませんね。特にシニアで活躍している方は、若く見えることに気づきました。

人は年齢を何で判断するかが気になってしまいました。筆者は「姿勢」「顔の表情(肌、しわ、眼力……)」「話し方」などで判断しています。姿勢は年とともに背中が丸くなります。背筋がしっかり伸びているのは若さの証拠ですね。顔の表情は話しているときに分かります。肌やしわもありますが、「眼力」が重要な気がします。高齢者になり、眼が死んでいる人をよく見かけます。しっかりとした眼差しは若さの象徴ではないかと思っています。話し方は、話すスピード、要点がしっかり話せるかなどです。

チャレンジを忘れない高齢者は素敵!

ある調査によれば、高齢者の印象は「姿勢」が左右するようです。最多回答は「膝・腰・背中など身体の曲がり」が高齢者の印象と、全体の約8割が回答しています。

また、「素敵だな」と感じるシニアは「いろんなことに挑戦」している人だそうです。目標をもち、挑戦しているシニアが輝いて見えます。そんなシニアが素敵に見えるのでしょう。何と、全体の約7割がそう感じてします。

ということは、「挑戦を続け、友人に囲まれ肌ツヤがあり夫婦仲が良く、自分らしい生き方を持っている」高齢者が最強ということができます。

一方、女性の2番目「肌や髪などにハリがある」で66%と3分の2の方が指摘しています。やはり、「肌の衰え」で高齢者と判断するそうです。男性は「しみ・シワ・たるみ」を、女性は「シワ」よりも「白髪」をしっかりと見ています。やはり、「髪は女の命」ですね。

「仲の良い夫婦」への憧れは女性のほうが高い!

仲のよい夫婦への憧れは、女性63.3%に対して、男性41.3%と、男女で20%以上の差が
あるという結果も出ています。女性は夫婦に興味があるのに対し、男性は夫婦という発想があまりありませんね。これも面白い発見です。確かに、男性同士の会話には、相手に家族・夫婦が出てきません。

以前、テレビ局からの単身シニアへの取材の相談がありましたが、筆者にはたくさんのシニア仲間がいるのに誰が単身なのかわからず、その取材をお断りしたことがあります。

★ビジネスへの活用提案

1. シニアにチャレンジする機会を提供するビジネスが期待できる
「チャレンジを忘れない高齢者は素敵!」と本文で書きましたが、シニアがチャレンジするという意味は、筆者なりに考えると下記のようなイメージになります。
★社会に役立つことをしている
★仕事を続けている
★一生懸命、学んでいる
★継続している
★取りまとめている
★仲間が多い
★信頼されている
このイメージは元気シニアを狙うビジネスには欠かせません。

2. 若さを保つビジネスのヒントになる
シニアビジネスではいかに若さを保つかが課題となります。男性と女性の視点が違うところもビジネスのヒントになります。女性は「髪」、男性は「しみ・シワ・たるみ」がキーワードになります。今後、シニア向けファッションビジネスが伸びる可能性が高く、そのヒントになります。

3. 元気シニア女性へのアプローチは仲がよい夫婦を起用する
シニア女性と男性の違いの中で面白いのは、女性が仲の良い夫婦に憧れているということです。男性は恐らく働く、活躍するなどのキーワードになるのに対して女性が夫婦という切り口も新しい発見です。(日本元気シニア総研 顧問 富田眞司)