夫の借金が発覚!離婚後の財産分与や慰謝料への影響は?
公開日:
: 最終更新日:2018/06/21:
離婚前に知っておきたい知識&準備

妻に内緒で夫が借金をしていたり、結婚前の借金を隠していたなどお金にまつわる夫婦間のトラブルは、実生活に直結する非常に大きな問題です。そのため、夫の借金が理由で離婚を考えるケースは少なくありません。
しかし、離婚する際の慰謝料や財産分与はどうなるのか、借金の返済義務は元妻にも及ぶのかなどの不安が膨らむと離婚を躊躇ってしまうことも…。そこで今回は、夫の借金を理由に離婚したい妻へ向けて財産分与や慰謝料、そして離婚後の返済義務についても詳しく解説していきます。
もくじ
1.離婚が認められる借金は、ギャンブルなど身勝手な理由によるもの
2.【夫の借金】離婚後の返済義務が元妻にもある・ないケース
3.離婚時に財産分与される借金は、結婚生活の継続に必須なもの
4.【借金がある夫との離婚】養育費・慰謝料の請求について解説
5.夫の借金が原因で離婚する時、押さえておきたい3つのこと
6.もくじ
離婚が認められる借金は、ギャンブルなど身勝手な理由によるもの
浮気や性格の不一致など離婚の理由は実に様々ですが、借金が離婚のきっかけになっているケースは決して少なくありません。しかし、離婚方法によっては離婚理由として認められにくい場合もあります。どのようなケースが該当するのか、まずは離婚方法について簡単に説明します。離婚するには下記の3種類の方法があります。
協議離婚は夫婦間の話し合いによって離婚することができるので、借金を理由に別れたいという事に夫が納得すれば、すぐに離婚できます。調停離婚の場合には調停員が間に入って話し合いを行うことになりますが、離婚の理由が夫の借金だった場合は離婚を認められるケースが多いです。
裁判離婚の場合には、借金が原因で夫婦関係が破綻したことを証明をする必要があります。そのためは、借金に関する証拠を集めなければ離婚は認められません。
夫が借金をする理由
夫の借金には何かしらの理由があります。男性が借金をする代表的な理由は以下の通りです。
スマホやパソコンで手軽に馬券が購入できる競馬やパチンコなどのギャンブルにハマった挙句の借金や、時計や車・バイクなど趣味につぎ込んだ借金。その他にも、無計画に購入してしまった住宅ローンの返済や納税のため、生活費や医療費を補填するために夫が借金をしていたというケースもあります。
このように様々な理由が借金の理由になっていますが、これらの全てが離婚事由として認められるわけではありません。では、どのような理由なら離婚が認められるのか具体例を挙げてみます。
離婚の理由として認められる借金
離婚事由とは法的に認められる離婚の理由を意味します。離婚事由と見なされる借金は愛人に貢いでいたり、ギャンブルや高級品の購入など身の丈以上の趣味につぎ込み借金を繰り返したなど、婚姻生活が継続できなくなるほどの借金が該当します。これらはすべて夫の自己満足のための借金であり、夫婦の共同利益のための借金ではありません。
ちなみに、結婚前の借金が結婚後に発覚した借金については、二人が合意すれば協議離婚で、夫が拒否した場合は調停・裁判を行なえば離婚することは可能です。
【夫の借金】離婚後の返済義務が元妻にもある・ないケース
借金をしていた夫と離婚する場合、最も気になるのが離婚後の返済義務です。ここでは、離婚すると元妻には借金を返済する義務がなくなる場合と、離婚しても返済義務がある場合に分けて解説します。
元妻には返済義務がないケース
離婚後は元妻に返済義務が生じないのは先に述べたギャンブルや浮気、趣味などのために夫が背負った借金です。つまり、離婚事由となるものについては元妻に借金返済の義務はありません。
元妻にも返済義務があるケース
民法には日常の家事に関する債務の連帯責任が定められています。これを日常家事債務といいます。これによって食費や日用品など生活する上で必要であった借金は、夫婦双方に返済する義務が生じるのです。例えば、電子レンジや冷蔵庫などの電化製品や、車や自転車などの購入代金、家の修理代などが該当します。
これらは贅沢品ではなく普通の暮らしをする上で必要な支出です。頻繁に家電や車を買い替えるなど特別なケースでなければ日常家事債務だと判断されるので、他の理由で離婚できても返済義務は元妻にも生じます。
離婚時に財産分与される借金は、結婚生活の継続に必須なもの
財産分与とは結婚していた期間に夫婦で築いた財産を、離婚する際に分けることを言いますが夫に借金がある場合、財産分与によってその借金を自分も背負わされるのではないかという疑問が生じます。ここでは、借金があるケースの財産分与について詳しくお話しします。
財産分与される借金
食費以外にも家事を行う上で必要な冷蔵庫や洗濯機などの購入費用、それらの家電を稼働させるための電気や水道代のほか、子供の学費や習い事の月謝、家族それぞれの季節と成長に合った衣服、体調を崩せば病院代も家族が生きる上で必要です。また、家族で暮らす住居の家賃や住宅ローン、家族旅行費やマイカーローンなど、これらも離婚した妻にも返済義務がある借金です。
その理由は、こうした借金は夫だけでなく妻にとっての借入でもあることから夫婦共同の借金と解釈されるためです。つまり、借金の名義が夫でも妻であっても結婚生活のための借金なら離婚後も二人で返済しなくてはならないので財産分与されるのです。
財産分与されない借金
自己満足のために夫が背負ったギャンブルや趣味などに関係する借金や、結婚前から夫が抱えていた借金については、財産分与の対象ではありません。上記のような借金が離婚の理由になっている場合、財産分与されることはありません。
【借金がある夫との離婚】養育費・慰謝料の請求について解説
夫の借金で離婚を決心した場合、気になるのは慰謝料や養育費についてです。借金をしているということは、夫には経済的な余裕が通常ありません。そうなると、養育費などの請求は実際できるのかという疑問が生じます。ここでは、借金がある夫への養育費と慰謝料の請求について述べます。
養育費は請求できる?
親権が妻に決定した場合、夫に借金があっても養育費の請求する事は可能です。養育費とは子供が健やかに成長していくために欠かせないお金です。離婚したと言っても子どもにとっては親であるため、成人するまでは養育していく義務が引き続きあるのです。そのため、夫に借金があっても妻は養育費を請求することができます。
ただし、夫に健康上の問題があったり、失業や転職をして収入が減った場合は離婚時に約束した養育費の減額が認められる事もあります。
慰謝料も請求できる?
慰謝料は精神的苦痛への賠償金です。そのため、精神的苦痛を受けていたということが証明できれば慰謝料の請求は可能です。たとえば、夫が借金をしてまで浮気相手に貢いでいたり、DVやモラハラなど問題行為の事実を証明できれば慰謝料の請求できます。
浮気の証拠とは、浮気相手との写真や動画、SNSやメールのやりとりなどですが、証拠として最も有力なのはホテルなどの浮気現場に出入りする二人の写真や動画です。これらは証拠として提出すべきものなので、二人の顔が鮮明にわかるものでないといけません。そうなると、素人で撮影するのは困難です。
鮮明な画像や映像で撮影するには、夜間や遠距離からでは暗すぎたりピントがボケやすいからです。確実な証拠を得るには探偵の浮気調査を検討すると確実です。探偵会社のホームページや電話の無料相談もあるので利用してみましょう。
夫の借金が原因で離婚する時、押さえておきたい3つのこと
夫の借金が理由で離婚するときは、押さえておくことがいくつかあります。特に注目すべき
なのは下記の3つです。
公正証書にする
借金返済を理由にして、夫に請求した養育費や慰謝料などの支払いが滞るというケースは決して珍しくありません。支払いが滞っても「元夫には借金があるから仕方ない」と簡単に諦めてしまう人もいますが、約束通り支払ってもらう方法はあります。それは、裁判所に強制執行の申し立てをするという方法です。
強制執行とは裁判所などを通して強制的に取り立てる手続きのことです。強制執行を行うには、養育費や慰謝料などに関する公正証書の作成が欠かせません。公正証書とは約束した事項を公証人が証明するために作成する書類です。調停・裁判離婚ではなく協議離婚の場合は必ず公正証書を作成しておきましょう。
借金内訳の把握する
離婚する場合には夫の借金の内訳を把握しておくことも大切です。たとえば、どのような理由で、いつどこで借金をしているのかなどを調べる必要があるのです。その理由は、借入れ額や残りの返済額についても調べておくと、夫の借金が自分に財産分与されてしまうのか、つまり、離婚後も借金返済する義務が自分にもあるのかが事前に把握できるからです。
夫が背負っている借金の詳細を予め把握しておかないと、夫に言い負かされて支払う必要がない借金を財産分与されてしまう可能性があるので、借金の詳細を調べておくことは非常に重要なのです。離婚後の生活に備えて夫の借金の詳細はしっかり下調べしておきましょう。
連帯保証人でないか確認する
夫が自分だけのためにした借金であるなら、元妻には借金返済の義務はありませんが、連帯保証人になっていた場合は違います。連帯保証人にはお金を借りた本人と同じ責任を負う責任があり、銀行などお金を貸す側からみると連帯保証人がいることで、貸したお金の回収率が高くなるわけです。
妻が連帯保証人になっている場合、理由に一切関わらず妻も借金の支払いをする必要があるのです。それはたとえ離婚した後も変りません。離婚しても連帯保証人から抜けることはできませんから、連帯保証人になることを求められた時には夫婦と言えどもきちんと考えてからサインをするよう心がけることが大切です。
ただし、連帯保証人から外れる方法は存在しています。連帯保証人から外れるためには、債権者の同意が必要なので、お金を貸してくれている銀行や人物に「連帯保証人から外してほしい」と相談することになります。とはいえ、離婚したからといって連帯保証人から簡単に外してくれるケースはほとんどありません。
現実的には、自分と同等か自分以上の資産や財産を所有している人物を代わりに連帯保証人にする、または家や土地などの不動産を抵当に入れるという対応策をとらない限り、連帯保証人から抜けることは難しいでしょう。
まとめ
夫の借金が理由で離婚をすることは可能です。ただし、生活に必要な借金であった場合には、離婚の理由として認められるのは難しいので注意しましょう。お金は生活する上で欠かせないものです。夫婦同意の上での借金なら家族で協力し合って返済していこうと考えますが、そうでなけば夫への信頼感は消え失せてしまいます。
夫の借金が理由で離婚を検討しているときは借金の詳細を調べるなど、出来ることから早めに準備を始めましょう。次の記事では、有利な離婚をするための知識として養育費や財産分与についても詳しく紹介しています。ぜひ参考になさってください。












