―中国版「元気シニアビジネスアドバイザー」制度に向けた取り組み―

この記事でわかること

  • 中国で注目されている「銀髪経済(シルバー経済)」とは何か
  • 中国の高齢化とシニア市場の現状
  • 日本と中国のシニアビジネスの違い
  • 日本元気シニア総研が進める中国との連携
  • 元気シニアビジネスアドバイザー制度の概要

中国で注目される「銀髪経済」

近年、中国では「銀髪経済(シルバー経済)」という言葉が急速に広がっています。

銀髪経済とは、高齢者人口の増加によって生まれる

  • 商品
  • 医療
  • 介護
  • 健康サービス
  • 生活支援

など、高齢者向け市場全体を指します。

中国では現在、60歳以上人口が約3億人に達しており、
2035年には4億人を超えると予測されています。

人口規模が大きい中国では、シニア市場も巨大であり、政府も含めて

新たな成長産業としてシニアビジネスを育成する動き

が広がっています。


中国シニア市場の背景

中国でシニアビジネスが注目されている背景には、社会構造の変化があります。

近年、中国では

  • 不動産市場の停滞
  • 消費市場の変化
  • 核家族化の進展

などが起きており、新たな消費市場としてシニア層が注目されています。

また、一人っ子政策の影響などから、
高齢者を家族だけで支えることが難しくなるケースも増えていると言われています。

こうした背景から、中国では

シニアビジネスを国家的に育成していこうという動き

が強まっています。


日本はシニアマーケティングの先進国

日本は世界でも最も高齢化が進んだ国の一つであり、

人口の約30%が65歳以上

という超高齢社会に入っています。

そのため日本では

  • シニア向け商品開発
  • シニアマーケティング
  • 高齢者サービス
  • 地域コミュニティづくり

など、長年にわたり多くのシニアビジネスが生まれてきました。

こうしたシニアマーケティングの実務支援を行ってきたのが
アイビスティ有限会社です。

同社ではこれまで

  • 大手企業のサービス開発支援
  • 大型商業施設のシニアマーケティング
  • 地域コミュニティづくり

など、さまざまなシニアビジネスのマーケティング支援を行ってきました。

その経験から見えてきたのは、

「シニアを一括りにしてしまう企業が多い」

という課題です。

一般的には65歳以上をシニアと呼びますが、実際には

  • 60代
  • 70代前半
  • 75歳以上

では生活スタイルや価値観が大きく異なります。

実務の現場では、

年代ごとの違いを理解したマーケティング

が重要になります。


シニアの価値観は世代によって違う

シニアマーケティングでは、

世代ごとの価値観の違い

を理解することが重要です。

例えば現在の60代〜70代前半には、
バブル期を経験した比較的アクティブな層も存在します。

一方で、より上の世代には

  • 戦争を経験した世代
  • 高度経済成長を支えてきた世代

なども多く、

「節約が美徳」という価値観

が強く残っています。

そのため同じシニアでも

  • 消費志向の高い層
  • 堅実な生活を重視する層

など、価値観は大きく異なります。

こうした違いを理解しない商品開発は、
シニア市場で失敗する原因になることも少なくありません。


日本のシニアビジネスの強み

「かゆいところに手が届くサービス」

日本のシニアビジネスの特徴は、

高齢者の日常生活の細かな不便に寄り添うサービス

です。

例えば日本では

  • 高齢者向け高タンパク食
  • 足の爪ケアや巻き爪ケア
  • 飲み込みやすい食品
  • 薬を飲みやすくする製品

など、高齢者の生活の細かな課題を解決する商品やサービスが数多く開発されています。

最近では、高齢者の嚥下(えんげ)機能に配慮し、
飲み込みやすい粘度に調整した飲料を提供できる自動販売機なども登場しています。

このような

「かゆいところに手が届く」サービス

は、日本のシニアビジネスの特徴の一つです。

また日本の高齢者サービスには、

「おもてなし」の精神

が根付いており、海外からも高い評価を受けています。


中国との交流と視察

日本元気シニア総研では、海外からの視察団の受け入れも行っています。

2024年11月には、中国からの関係者による第一回視察が実施されました。

視察では、

  • シニア向けコミュニティ施設
  • 高齢者向け宅配食サービス
  • シニア向け旅行会社
  • シニア女性向けメディア企業

など、日本のシニアビジネスの現場を見学しました。

地域コミュニティ型サロンでは、高齢者向け宅配食の試食体験も行われ、
日本のシニアサービスの細やかな工夫に強い関心が寄せられました。

また今後、中国から第二回視察団が来日する予定です。

この視察団には、中国国内で1000万人以上の会員を持つ企業の関係者も参加する予定で、
中国でもシニアマーケティングへの関心が高まっていることがうかがえます。


中国版認定制度の検討

日本元気シニア総研では現在、中国の企業と共同で

シニアビジネス人材育成制度

の立ち上げを検討しています。

日本で実施している

「元気シニアビジネスアドバイザー」制度

をベースに、中国でもシニアビジネスを担う人材を育成する仕組みづくりを進めており、
2025年4月からの開始を予定しています。


日本元気シニア総研の役割

日本元気シニア総研では、

元気シニア向けビジネスに参入したい企業・団体に対して

  • 勉強会
  • 相談
  • コンサルティング

などの支援を行っています。

また、すでにシニア向けビジネスを展開している企業や団体に対しても、

事業拡大や課題解決のための相談・コンサルティング

を行っています。

さらに、海外からの視察団の受け入れ窓口として、日本のシニアビジネスの取り組みを紹介する活動も行っています。


今後の展開

中国では今後さらに高齢化が進み、
シニアビジネスの重要性はますます高まると考えられています。

日本は世界でも最も高齢化が進んだ国であり、
その経験や知見は世界にとって重要な参考になります。

日本元気シニア総研では、

日本のシニアビジネスの知見を活かしながら、中国をはじめとする海外との交流を深め、シニアビジネスの発展に貢献していきたいと考えています。