【別居中の夫が浮気】慰謝料は請求できる?
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夫の浮気発覚記事

別居中に夫が浮気をした場合、妻としてはどのような行動を取るべきなのでしょうか。浮気を機に正式に離婚したい、今後の生活のためにも慰謝料を請求したいと考える人も多いでしょう。夫が浮気をした場合、それを理由に離婚をして慰謝料を請求することができます。
しかし、別居していた場合は事情が変わってきます。夫の浮気が原因で離婚することになったとしても、夫婦が別居していると慰謝料をもらえる可能性は低くなってしまいます。今回は別居中の浮気に対する慰謝料請求や相場についてお話します。
もくじ
1.【夫が浮気】別居する時に注意するべき同居義務違反とは?
2.【夫婦の関係】破綻に関する明確な定義は存在しない
3.【別居中の浮気】慰謝料の請求ができるとは限らない
4.【別居の年数】離婚が認められる期間とは?
5.【浮気の証拠】別居中の慰謝料請求にも必要不可欠
6.まとめ
【夫が浮気】別居する時に注意するべき同居義務違反とは?
別居中の浮気を考える上で大切なのが、そもそも「別居」とはどういった状態を指すかということです。別居とは夫婦や親子など本来一緒に暮らすべき人達が、何らかの事情で別々に暮らしていることを意味します。離婚する前に別居に至る理由は様々で、現在ではそれほど珍しいことでもなくなってきました。
自分は離婚したいが相手は応じてくれない、ギスギスする夫婦関係を子供に見せたくないなど、別居の理由は人それぞれです。また、離婚を前提にしていない別居も一定数存在します。
同居義務違反には要注意!
別居には色々なメリットがありますが、「夫が嫌いだから」「一緒にいるのが無理になったから」といった理由で自分勝手に家を出てしまうことは、同居義務違反になることがあります。
本来、法律では夫婦は同居してお互いが助け合って暮らすべきだと定められています。正当な理由もなく一方的な別居を強行すると同居義務違反となり、むしろ家を出た側に離婚の原因があるとみなされてしまうこともあるのです。この場合、自分から離婚を請求することができなくなったり、逆に慰謝料を求められたりする可能性も出てきます。
ただし、自分や配偶者が暴力を受けていたり、長期間家庭を顧みないなどの事情があるなら話は別です。お互いに離れて落ち着くことが、今後の話し合いを進める上での条件となるからです。
【夫婦の関係】破綻に関する明確な定義は存在しない
法律では、離婚の条件が5つ定められています。裁判で離婚を争ったり、慰謝料を請求したりするのであれば、これらの原因のどれかが当てはまらなくてはなりません。
婚姻を継続しがたい重大な事由には様々なものがあり、夫婦関係の破綻もこれに当たります。夫婦関係の破綻とは「夫婦の仲は既に壊れており、実質夫婦らしい生活を送っていない」状態のことを言います。 しばしば別居は「夫婦関係の破綻」と同じ意味と捉えられますが、これは正確ではありません。
例えば、夫が単身赴任で遠方にいる場合を考えてみましょう。この場合も確かに夫婦一緒に暮らしてはいませんが、夫婦関係が破綻しているとは言えません。すべての別居がイコール夫婦関係の破綻ではなく、どのような経緯で別居に至ったかが重要になってくるのです。
また、夫婦関係の破綻は夫婦一方の意思だけで成り立つものではないという点にも注意が必要です。一方が夫婦関係を終わらせたいと思っていても、もう一方が婚姻関係を継続したいと思っていれば、それは破綻にはなりません。
例えば、妻が勝手に荷物をまとめて家を出て行ってしまった場合、これは妻の行動によって結果的に別居状態になっているだけで、夫婦関係が破綻しているとは言えません。ただし、お互いに連絡を取ることなくその状態がいつまでも続いた場合は、夫婦関係が破綻していると判断される可能性が高くなります。
「夫婦関係の破綻」に明確な定義は存在しません。夫婦双方が破綻を認めれば話はスムーズに進みますが、一方が破綻を主張し、もう片方がそれを認めない場合、最終的には裁判官に判断を委ねることになります。「別居しているのだからもう夫婦関係は破綻している」と早合点することは禁物で、慎重な判断が求められることになります。
【別居中の浮気】慰謝料の請求ができるとは限らない
慰謝料とは、精神的な苦痛に対して支払われるお金です。夫が浮気をすれば、当然妻は精神的に大きなダメージを負うことになります。それを埋め合わせるためのお金が慰謝料なのです。ただし、慰謝料は全てのケースで受け取れるわけではありません。別居後の浮気では具体的にどのような場合に取れて、どのような場合に取れないのか、詳しく見てみましょう。
【慰謝料】夫婦関係が破綻した末に別居した場合
夫婦関係が破綻した末に別居に至った場合、慰謝料は取れないか、取れても少額になる場合がほとんどです。浮気によって慰謝料が支払われるのは、浮気が婚姻関係を壊す理由になった場合だけです。つまり既に別居していた場合は、それまでに夫婦関係は壊れており、浮気による精神的ダメージは少ないと判断されてしまうのです。
また、浮気をしたのが夫の側であったとしても、別居の原因が妻の側にある場合、妻側からの慰謝料請求は認められない可能性が高くなります。そもそもの原因を作った側の主張を通すのは、法律では難しいのです。
ただし、知らなかっただけで別居前から不貞行為があった可能性があります。この場合は別居前から不貞行為が始まっていたという証拠を提示することで、慰謝料請求の可能姓は高まります。そのため、別居後の浮気だからと見過ごすのではなく、証拠を探すことは重要です。
【慰謝料】離婚を前提にしていない別居の場合
単身赴任中など離婚を前提とした別居でない場合はどうでしょうか。この場合は不貞行為の証拠を確保することで慰謝料請求できる可能性が高くなります。また、お互いに一度離れることでクールダウンし、夫婦関係を再構築するための別居だった場合も同様です。修復中だった関係を浮気によって壊したことになるため、慰謝料請求できる可能性が高くなります。
別居中であっても、夫婦がお互いに近況報告を行ったり定期的に会っていたりした場合、夫婦関係は破綻していないとみなされます。そのため、この場合も慰謝料請求が可能です。
浮気による慰謝料の相場は?
浮気の慰謝料の相場は、一般的に50万円から300万円と幅広いものになっています。精神的なダメージは主観的なので、それをお金に換算するのは簡単ではありません。それだけに慰謝料の金額はケースごとに大きく変わってくるのです。婚姻期間や別居期間の長さ、子供の有無などによっても慰謝料の額は変わってきます。
【別居の年数】離婚が認められる期間とは?
離婚は夫婦双方の意思が一致し、話し合いがまとまれば可能です。ただし一方だけが離婚したい場合は、裁判によって法律による離婚事由を満たしていると判断してもらわなければなりません。法律上の離婚事由には不貞行為、悪意の棄却、3年以上の行方不明、回復する見込みのない精神病、そして婚姻を継続しがたい重大な事由という5種類があります。
法律上の婚姻を継続しがたい重大な事由には、別居も含まれています。つまり、別居を理由に離婚することも可能なのです。ただし、別居したので即離婚、とはいきません。裁判で認めてもらうためには、一定期間別居状態が続いている必要があるのです。
不倫や暴力と言った事実はないものの、性格の不一致や価値観の違いで一緒に暮らすのが難しくなってしまった場合、5年から10年の別居期間が経過すれば、夫婦関係が破綻しているとみなされて法的に離婚することが可能になります。
離婚する理由を作った側、つまり浮気をしたり暴力をふるったりした側を有責配偶者と言います。原則的にはこの有責配偶者の側から離婚を請求することはできません。有責配偶者からの請求を認めてしまうと、離婚したい側が一方的に離婚理由を作り出せることになってしまうからです。これでは離婚したくないもう一方の配偶者の保護に欠けてしまいます。
しかし別居状態が長く続けば、有責配偶者からの請求であっても離婚できる場合があります。この場合必要な別居期間は最低でも7~8年と言われています。いずれの場合も、別居期間が長期に渡るかどうかの判断は、婚姻期間と比較することで行われます。つまり婚姻期間によって5年以下の短い期間で離婚が認められることもありますし、逆に婚姻期間が長ければより長期に渡る別居期間が必要になることもあります。
自分のケースではどうなのかは、弁護士などの専門家に相談することで目安を知ることができます。
【浮気の証拠】別居中の慰謝料請求には必要不可欠
離婚に別居が必要な訳ではありません。しかし、別居そのものが離婚の理由になる場合があることは覚えておきましょう。別居中の浮気を理由に慰謝料を請求する場合は、いろいろな証拠を集めなければなりません。証拠がなければ浮気なんてしていないととぼけられてしまう可能性もあります。仮に話し合いがこじれた場合、裁判にまで発展する可能性もあります。そのためにも、しっかりと証拠を揃えておきましょう。
まず大切なのが浮気の証拠です。法律によって離婚の理由になると認められているのは、正確に言うと不貞行為と言います。これは単なる浮気とは違い、自分の意思で配偶者以外の異性と肉体関係を持つことを言います。つまり正確な証拠を集めるためには、別居中の配偶者が他の女性と肉体関係を持っていることが分かるものを探さなければならないのです。
浮気の証拠ってどんなもの?
不貞行為の証拠になるものには、メールやLINE の履歴や写真、音声データなどがあります。1つだけでは認められないことも多いですが、集めることで有効な証拠になります。パソコンやスマートフォンには個人情報が詰まっています。ここでのやり取りが原因で浮気が発覚することも多いのです。
しかし、別居中の夫のパソコンやスマートフォンをチェックするのは難しいものですし、肉体関係があったと分かる内容をやり取りしているとも限りません。そのため、裁判に提出する証拠としては弱くなってしまいます。ただし、夫に不貞行為を認めさせる材料になる可能性はあるので、見つけたときは写真として残したり、画面を印刷したりして資料にしておきましょう。
■浮気現場の写真
不貞行為の一番の証拠となるのが写真や映像です。夫が女性と何度もラブホテルに出入りしている、一緒に旅行に行き同じ部屋に泊まった、相手の部屋に複数回出入りしているなどの写真を撮ることができれば、不貞行為があったことを推認することが可能です。ただし素人がこういった写真を撮ることは想像以上に難しいものです。
夫は当然、妻の顔を知っているため、尾行しようとして気付かれてしまうことも多くあります。また、証拠として使えるような質の高い写真を撮るには、それなりの技術と機材が必要になります。別居中の夫を四六時中追い回すのも難しいですし、夫の浮気現場を見て記録することは精神的にも大きな負担を伴います。
■浮気を認めた音声データ
裁判になる前に夫婦で浮気の事実を話し合うこともあるでしょう。そこで夫が浮気の事実を認めた場合は、その音声を記録したデータは証拠として使えます。デジタルデータは加工しやすく証拠能力が低いとされることもあるので、ICレコーダーなどでアナログデータとして残しておくことが大切です。
■行動を記録したメモや日記
夫婦関係の破綻による別居中の浮気だと判断されれば、慰謝料は取れない、もしくは減額されてしまいます。相手にそう主張されないためにも、定期的に夫と会っていたり、連絡を取り合っていた証拠は揃えておきましょう。証明できるメモや日記など残しておけば、夫婦関係が破綻していたとは言えなくなります。
まとめ
確実な浮気の証拠を残すためには、探偵や興信所に調査を依頼することを有効的です。プロの調査会社による調査資料は、それ自体も浮気の証拠として利用することができます。「別居中の浮気だから仕方がない」と諦めず、必要に応じて弁護士などの専門家にも相談して慰謝料の請求について考えていきましょう。












