違法性のある探偵業務とは?調査を依頼する前に知っておくべきこと
公開日:
: 最終更新日:2018/05/17:
【探偵の浮気調査】依頼する前に知っておきたい知識・準備
探偵といえば依頼を受けて様々な調査を行う専門性の高い仕事として知られています。調査対象であるターゲットを尾行したり、自宅や外出先で長時間に渡り張り込みをするということも珍しくありません。探偵の仕事は特徴的であるため、世の中には探偵業務は違法行為だと誤解している人も存在します。
しかし、探偵業務は違法ではありません。法律的に問題なく行える調査も数多くあり、れっきとした仕事として認められています。ただし、行き過ぎた調査は違法行為に当たる可能性もあるため、探偵に依頼する際にはどのような調査が違法行為に当たるのか正しく理解することは大切です。
そこで今回は、具体的な探偵の仕事内容を踏まえながら、違法性のある探偵業務について解説していきます。
もくじ
1.「探偵業法」は探偵が守るべきルールや罰則を定めた法律
2.【探偵業務は原則的に合法】違法ではない3つの調査
3.探偵でもコレは違法!調査すると問われる罪を解説
4.【探偵の浮気調査】違法行為には罰則が科される
5.まとめ
「探偵業法」は探偵が守るべきルールや罰則を定めた法律
探偵や興信所の仕事は原則として合法です。探偵業務として行う場合は違法行為にはなりません。探偵が行う仕事は法律によって認められている業務なので、基本的には違法性を心配する必要はありません。
その理由は、「探偵業法」という法律にあります。探偵業法には探偵業に従事する者が守るべき様々なルールや罰則などが決められています。探偵業法の第二条には、探偵業法における探偵業務とは、依頼を受けて調査対象の行動や所在に関する情報を集め、依頼者に報告するものだと定められています。
同時に、報告に必要となる情報収集を目的として聞込みや尾行、張込みなどの調査を行うことも明記されているのです。つまり、「依頼者に報告するためなら探偵は聞き込みや尾行、張込みなら行っても良い」とのお墨付きを法的に与えられていることになります。
【探偵業務は原則的に合法】違法ではない3つの調査
探偵業法で明らかに認められている業務は、基本的に以下の3つの行為です。
探偵が調査する場合、実際は上記以外の盗聴や盗撮が必要になるケースもあります。たとえば夫の浮気を調べてほしいと妻から依頼された場合、証拠として夫と浮気相手の密会現場を写真に収めたり、会話の内容を録音しなければなりません。
ですが、盗聴や盗撮は探偵業法で明確に認められた業務ではありません。では、これらは違法行為に該当してしまうのでしょうか。盗聴や盗撮という言葉を聞くと良くないことだと思いがちですが、実は盗聴そのものは違法行為に指定されているわけではなく、情報を第三者に漏らさない限り、罪に問われることはないのです。
盗撮に関しても、自分以外の写真や動画を撮影する行為そのものをすべて違法行為とすることは現実的に無理があります。このため、調査結果を依頼者に報告するため必要であれば、違法行為には当たりません。故意に卑猥な写真を撮るなど、写真や動画の撮り方によっては違法になってしまいますが、一般的な写真や音声であれば違法性を追及されることはありません。
探偵でもコレは違法!調査すると問われる罪を解説
探偵による一般的な調査は通常、違法行為に該当しませんが目的のためならどんな行為をしても良いわけではありません。たとえば調査対象に恐怖を与えたり過剰に付きまとったりすると、以下に該当する可能性があります。
ストーカー規制法違反
該当する行為としては、つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき・行動監視・面会の要求・暴言など。国民の安全を守るため、加害者は警察から警告を受けたり、悪質な場合に逮捕されることもある規制法です。
先に述べたように探偵業務として行う場合、一般的にはストーカー行為には該当しません。しかし、依頼者のストーカー行為を探偵が協力したケースは、探偵業務として行う行為もストーカー規制法違反となってしまいます。
軽犯罪法違反
軽犯罪法は日常生活を送る上で身近な犯罪を意味します。具体的には、盗撮・盗聴・いたずら電話・業務妨害・ゴミや騒音問題など。ただし、探偵が調査として行う場合は、軽犯罪法違反には当たりません。
住居侵入罪
調査のためとはいえ、証拠写真を撮ろうとターゲットの自宅や敷地内まで追いかけてしまうのも厳禁です。無断で入り込めば住居侵入罪として訴えられてしまうので、庭や駐車場などに安易に立ち入ってしまう行為も違法です。
器物損壊罪
調査対象の電話を盗聴するために自宅の電話を分解して盗聴器を仕込んだり、周囲のものを壊してしまえば器物損壊罪に該当してしまいます。たとえ壊したわけではなくても、他人が所有しているものに勝手に手を加えることは違法行為となるので、このような調査は依頼しないようにしましょう。
迷惑防止条例違反とは?
迷惑防止条例違反は、各自治体が独自に定めた条例に違反した場合に適用される罪状です。法律では認められているものの、自治体の中にはつきまといや待ち伏せ、見張りなどを独自に禁じているところもあります。自治体の管轄地域で探偵業務を行い、調査対象から指摘されれば条例違反として罰則を科される可能性もあります。
最近は行動を把握するために車などにGPSを取り付ける探偵も多いのですが、自分の所有物ではないものに勝手にGPSを付けるのは違法行為に当たる可能性が高いです。家族で使用している車に家族の誰かが取り付けるのは違法行為とまでは言えませんが、第三者である探偵が行うと罪に問われるケースがあります。
このように、探偵の仕事は合法と違法が紙一重という部分も多いので、くれぐれも無理な調査は探偵に依頼しないことが重要です。
【探偵の浮気調査】違法行為には罰則が科される
探偵であっても違法な調査を行い罪に問われれば当然、刑事処分が下されます。罰則は罪の重さに応じて異なります。たとえば、不法侵入なら懲役3年以下または10万円以下の罰金で、器物損壊罪ならば、懲役3年以下または30万円以下の罰金が科せられます。具体的な罰則は違法行為の内容や状況によってかなり違うので、一概には言えません。
また、探偵の調査員が個人で違法行為をした場合に刑事処分が下されるのとは別に、探偵事務所に対して行政処分が下されることもあります。違法行為の内容によってどの処分が下されるかが変わりますが、行政処分には以下の3種類あります。
指示処分は行政処分の中でも最も軽い処分で、違法行為が認められた場合に必要な措置を講ずるよう指示を受けるというものです。営業停止命令は6ヶ月を上限として業務の全部または一部を停止する処分、営業廃止命令は探偵業法の欠格事由に該当する人物が探偵業務を営んでいた場合に営業を廃止させる最も重い処分です。
欠格事由とは、禁錮以上の刑を受けてから5年経過していないことや、過去5年以内に営業停止命令などに違反したこと、反社会的勢力に所属していたことなどが該当します。
さらに、調査以外でも探偵業法に違反する行為が確認された場合は、行政処分とは別に罰則も科されることになります。具体的な例を挙げると、
30万円以下の罰金または6ヶ月以下の懲役
30万円以下の罰金
1年以下の懲役または100万円以下の罰金
各地域の警察ホームページでは、過去に違法行為を行った探偵事務所の事案が紹介されており、どんな行為がどんな処分に該当するかを知ることができます。たとえば平成29年1月13日には、渋谷区で営業していた探偵は不倫現場の撮影で設置したカメラを回収するため、無関係のマンション敷地内に不法侵入して逮捕されて、76日間の営業停止処分を受けました。
世田谷区で営業する別の探偵会社では、平成28年10月21日に依頼者と契約した際、重要事項説明書を交付しなかったとして34日間の営業停止命令を受けています。これらの事案からも分かるように、犯罪行為のみが違法行為に該当するのではなく、探偵が守るべき探偵業法に違反した場合も処分の対象となります。
まとめ
探偵の仕事は適切な範囲内なら法律で認められているため、依頼する際に違法性を心配する必要は基本的にありません。聞き込みや尾行、張込みなら問題ない調査です。ただし、尾行や張り込みがターゲットに気づかれて不安を与えてしまったり、行き過ぎた調査をしてしまえば違法行為と見なされる可能性はあります。
違法行為となれば逮捕されたり、探偵会社に行政処分が下されます。探偵への依頼は浮気調査が最も多く、全体の半数以上。夫や妻の浮気を疑い調査を依頼する際には、優良な探偵会社を選ぶことが大切です。探偵業法などの法律を厳守している探偵会社を選べば、調査員に正しく指導しているので違法行為の心配がなく信頼できます。
こちらの記事では、探偵に調査を依頼する前に知っておきたいポイントが詳しく紹介されています。ぜひ、参考になさってください。












